前回の【概要編】に引き続き、今回は「学会認証救急看護師(ACEN)」の合格を掴むための筆記試験対策を徹底解説します!

すな「過去問が売られていないけれど、どうやって勉強すればいいの?」「どんな出題傾向なの?」と不安に思っている受験予定者の方は、ぜひ本記事の勉強法やおすすめテキストを参考に準備を進めてみてください!
学会認証救急看護師 筆記試験の出題傾向と難易度


学会認証救急看護師の筆記試験は、国家試験のような「知っていれば解ける」単なる暗記問題ではありません
現場での臨床判断力と評価のスピード感が問われます
出題傾向と主な内容
〇解剖生理と病態生理:症状の裏にあるメカニズムを正しく理解できているか
〇フィジカルアセスメント:気道・循環・中枢神経などの初期評価の順序と見極め
〇事例問題(ケーススタディ):救急外来や現場を想定した事例に対する、緊急度判定や最優先の看護介入
難易度の感覚
救急看護経験2年以上の者を対象としていますが、標準的な院内研修レベルより数段階高めな難易度です
しっかりとした解剖生理やフィジカルアセスメントに関する知識や体系的な初期評価のフレームワーク(ABCDEアプローチ)が頭に入っていないと、限られた時間内で回答を絞り込むのは難しい印象
どのような問題が出題されるのか過去問を参考に、例題を出してみます
例題)呼吸について正しいものを二つ選択しなさい
1)外呼吸とが肺胞内の酸素を血液中に取り込み、血液中の二酸化炭素を肺胞内に排出することをいう
2)内呼吸とは、血液の酸素を細胞が取り込み、細胞は緩衝作用で排出されるH⁺を血液中に排出することをいう
3)拡散とは、濃度に違いのある分子が、濃度が高い方から低い方へ、差がなくなるまで移動する現象である
4)二酸化炭素は物質の性質上拡散能が高いため、分圧の差には関係なく、混合静脈血の二酸化炭素分圧が高い低いに関係なく、肺胞へ拡散される
例題2)胸痛を訴えている60台男性。背部痛、冷汗、冷感あり、経静脈怒張もあり。血圧は右上肢64/40㎜Hg、左上肢89/52㎜Hg、脈拍102/分、奇脈あり。呼吸音の左右差は認めないが、心音で拡張期雑音が聴取された。考えられる疾患、病態を全て選択しなさい
1)大動脈解離
2)大動脈弁閉鎖不全症
3)心タンポナーデ
4)心外閉塞性・拘束性ショック
5)緊張性気胸
このように解剖生理に関する知識がしっかりしていないと、選択肢を選びきれないなんてこともありえます
また解剖生理やABCDEアプローチだけではなく、倫理的側面、心理的側面、社会的側面に関する問題も出題されるので、救急看護に関する知識を満遍なく試験対策しておく必要があります
なので普段の業務を行うなかで、試験のことを意識しながら業務を行うことで効率よく学習することができると思います!
合格に近づく!おすすめの勉強法3つのステップ


現時点では過去問は少なく傾向の掴みにくい試験だからこそ、思考プロセスを磨くステップ学習が効果的です
※過去問は学会のホームページ内にあります
救急看護の基本である「気道(A)・呼吸(B)・循環(C)・中枢神経(D)・脱衣/体温(E)」の優先順位に沿って患者をアセスメントする癖をつけます 事例問題を解く際も、常にこの枠組みに当てはめて優先度を判断する練習をしましょう
「ショックのときにどうして徐脈になる病態があるのか」「呼吸困難時にどのような身体所見がでるのか」など、バイタルサインや所見の変化を解剖生理の根拠に基づいて説明できるレベルまで落とし込みます
勤務中、救急搬送されてきた患者さんや受診患者さんに対して、「自分が今ファーストアセスメントをするなら何を確認し、次に何を疑うか」を頭の中でシミュレーションします 日常の臨床そのものが最高の試験対策になります
試験対策に使える!おすすめ参考書・ガイドライン5選


公式の過去問題集はありませんが、出題根拠となるガイドラインや評判の良いテキストを組み合わせて学習するのが一番の近道です
「外傷初期看護ガイドライン JNTEC」(日本救急看護学会 編集)
〇分類:必須ガイドライン
〇ポイント:主催学会の公式テキストです 外傷初期対応における観察順序や評価の根拠が詰まっており、試験範囲の基幹となります


「JTASテキスト(日本版救急受診ガイドライン/院内トリアージ)」
〇分類:必須ガイドライン
〇ポイント:事例問題の「緊急度の優先順位判断」を考えるうえで必須知識となります アルゴリズムをしっかり把握しておきましょう
「フィジカルアセスメントガイドブック」(著:山内豊明)
〇分類:フィジカルアセスメント・病態生理
〇ポイント:「なぜその手技や観察が必要なのか」の論理的根拠が丁寧に書かれており、根拠を問う選択肢に絶大な効果を発揮します
「ナースのための臨床推論で見に着く院内トリアージ」
〇分類:臨床推論・事例対策
〇ポイント:主訴やバイタルサインから病態を推測する思考プロセスを学べるため、ケーススタディ問題の解法テクニック向上に好適です
受験資格で受講した「学会セミナーの配布資料」
〇分類:復習教材
〇ポイント:ポイント取得のために受けたJNTECやトリアージコースなどのセミナーテキスト・スライドは、出題者が伝えたい重要テーマの宝庫だったりします 必ず見返しておきましょう
まとめ:根拠に基づいた初期評価をマスターして合格を目指そう!


学会認証救急看護師の筆記試験対策は、丸暗記ではなく「現場でのアセスメントと判断の根拠を言葉にできるか」が合否を分けるポイントです
- JNTEC・JTASなどのガイドラインで標準化された手順を再確認する
- 日常業務の中でABCDEアプローチの実践と病態生理の復習を重ねる
この2点を徹底すれば、合格はもちろん、日々の救急看護の実践力も飛躍的に向上します
準備をしっかり整えて、試験に挑んでくださいね!
この記事が皆さんの役に立つものであれば幸いです!






