今メディアやSNSで、救急車の有料化が話題になっています
実際に救急車を受ける側の看護師としてこの問題に対して率直な意見を自由に話してみようと思います
救急車の有料化・・・正直思うことはたくさんあるよね・・・
この記事はただ本音を話していくだけのものです💦
なので皆さんのためになる情報ではないかもしれません
救急車の現状
日本の消防救急車は、無料で要請できることが法律で定められています
出動1回あたりの費用は約40,000~45,000円程度で、年間600万回の出動で約2,700億円の費用がかかっているようです
救急車は無料で手配できる対象は、日本にいるすべての人で、人種や国籍、納税の有無に関係なく利用可能
今回話題の救急車有料化は、実際には救急車の運行自体に対する費用を徴収するものではなく、「選定療養費」の徴収を行うもののようです。
医療者でも救急車の運行自体に費用がかかると思っている人は多いんじゃないかな💦
僕も調べてみるまでは勘違いしてました
選定療養費とは、紹介状を持たずに大学病院など大きな病院にかかった場合7,700円以上を負担する制度です。(2016年4月から選定療養費の徴収が義務化)
初期の診療は地域の病院やクリニックで行い、高度・専門医療は大きな病院で行うというもの
救急車で来院した患者には、多くの病院では選定療養費を徴収していないそうです
そこで今回の話に戻ると
紹介状を持たずに自分で病院に来た患者は徴収されて、救急車で来院した患者が免除されていたものが、同じように徴収されるようになったというのが正しい認識のようです
救急車の有料化のメリット
無駄な出動を減らせる
有料化により、安易な出動要請が減り、過重労働を軽減できます
救急車をタクシーのように要請した患者に実際にあったことがあります
この患者は一般外来受診予定のかたで、救外側としても一般外来とのやりとりを経ての受け入れになり、やや困惑したのも事実
救急車側としても、過重労働を防げるのは大きなメリットではないかと思います
重症患者の搬送がスムーズになる
安易な利用が減ることで、本当に必要な人が迅速に搬送され、命を救える可能性が高まります
これも本当に大きなメリット
救急車の出動件数は、増加傾向にあり、
さらには、現場と横着時間や病院収容時間についても伸びているようです
救急体制・救急医療がひっ迫し、助かるはずの命が助からない事例が発生することを防げる
消防関連費の削減
有料化により、税金で賄う必要がなくなり、他の予算に回せる可能性があります
救急車の有料化のデメリット
重症者の支援が難しくなるリスクがある
貧困層や観光客など、お金がない人が救急車を呼べなくなる可能性あります
重傷者の搬送に支障をきたすリスクも懸念されています
有料でも安易な利用は減らない可能性
お金を支払っている意識から、救急車をタクシーのように呼ぶ人が増える可能性があります
調べていたらこのように記載がありましたが、本当にタクシーのように利用する人がいるのか💦
それなら初めからタクシーを呼べばいいんじゃないかと思ったんだけど
確かに、「しんどいし何かあったら嫌だし、お金払えば救急車呼んでいいんでしょ?」って考える人がいても不思議ではないかも
有料化に対する本音
救急車を受け入れる側の立場としても、賛否両論あるのが正直なところです
僕は、なんで呼んじゃったかなって事例をたくさん見てきている立場なので、賛成のほうが多いんじゃないかと思ってたくらい
実際には、「救急車を呼べんくなって助かる命を救えんくなりそうじゃない?」なんて声も聞いたので
正直なところ少しほっとしたのも事実
有料化によって適正な利用につながる可能性もある一方で、救うべき命が救えなくなる可能性がある
賛否両論でてくるのも当然かと思います
良い点も理解できるし、悪い点も理解できる
命を救うべき立場にあるものとしては安易には賛成と言いづらい
ただ適正に利用してほしい思いもある💦 難しいところです💦
ただ、新しい取り組みとして一歩踏み出していることがすごいことだと思います
これが上手くいかなければ修正すれば良いし、上手くいけば全国的に普及させられるんじゃないかと
今回はいつもと違って、救急に関する話題に対する本音を話してみました!